No.37 情緒あふれる三方五湖 1988(昭和63)年11月号掲載


 福井は日本のドマン中!「日本のヘソ福井」第37回目は、嶺北に対する敦賀以西の嶺南にある 「水郷情緒あふれる三方五湖」のおはなし――。

 いまや日本の演歌歌手では最右翼になった、五木ひろしの出身地近くの若狭湾国定公園の 中核となっている観光地、三方五湖。
五湖というからには湖の数も5湖あるはず、久々子(くぐし)、日向(ひゅうが)、菅(すが)、 三方、水月(すいげつ)。
最初の2湖が美浜町、あとの3湖が三方町にあります。
低い山々のあいだに散りばめられたこれらの五つの湖は、濃く淡く微妙な色あいをかもしだしています。
海と山と湖がおりなす、このしっとりした三方五湖はまさに水郷という言葉通り、 その美しさは古く万葉のころから「若狭なる三方の海の浜きよみいゆきかえらひ見れどあかねも」 と歌われてきました。

 さらに、フナ、ボラ、コイ、ウナギといった魚介類や梅干しに使われる三方梅などの果樹も豊富。
四季を問わず訪れる人達の目だけでなく舌の方も楽しませてくれます。
特にこれからの季節、冬ともなれば五湖のあちこちで、この地方独特の「たたき網漁」 とよばれる漁で、フナやコイなどがとられます。
とれた魚はさっそく刺身やあらいにされ食卓にならぶ。
雪化粧の五湖を見ながら熱かんで一杯キュウーと。
ウーン、いいですね!何がって。
きまっているでしょうが、海と山と湖がおりなすこのしっとりしたところなんですよ、ここは!