No.72 越前竹人形 1994(平成6)年9月号掲載


 福井は日本のドマン中!「日本のヘソ福井」第72回目は、福井県の新しい特産品「越前竹人形」 のおはなし。

 越前(福井県域の敦賀市以北を指す旧国名)は、全国有数の雪国で厳しい寒さに耐えた 良質の真竹や孟宗竹の美しい竹林に恵まれており、これらの竹を利用して篭や花器などの 竹工芸品が古くから作られています。
また福井市は戦災・震災・水害と三度の大災害から不死鳥のように立ち直り、 ようやく平穏な生活を取り戻し始めた昭和26年頃、竹製花額を作っていた師田保隆、 米長三四郎兄弟が竹の切端を利用して、竹人形が出来ないかと試作研究し、永平寺雲水人形、 勧進帳やおけさ人形、音楽人形など、新しい福井県の特産品として創作しました。
これらの愛らしい作品は、昭和35年に全国竹製品展で最高の中小企業庁長官賞、 全国新製品展では農業経済局長賞を受けるなど、竹のもつ自然の美しさや優しさが見事に 表現された作品として、高く評価されています。

 そして、1963(昭和38)年福井県出身の作家である水上勉の小説「越前竹人形」と、 その映画化などで一躍脚光を浴び、新しい福井の特産品「越前竹人形」は 広く世間に知られるようになりました。
竹は1日に最高1〜2m近くも伸びることがあるといわれる程、生命力の強い植物です。
そんなパワーが活かされた伝統工芸品、「越前竹人形」をぜひ一度、手にとってご覧ください。