No.88 羽二重餅 1997(平成9)年5月号掲載


 福井は日本のドマン中!「日本のヘソ福井」第88回目は、絹織物の産地にちなんだ 和菓子「羽二重餅」のお話。

 繊維産業で有名な福井。その発祥が一乗谷から落ちのびた朝倉家の家臣によって絹織物の 技術を伝えられたのが始まりとか。
その光沢と肌ざわりの良さ、しかも保温性に富み シワになりにくいなど、良い事づくめの絹織物。
その特徴を和菓子に活かし、今や全国ブランドになっているのが福井の銘菓「羽二重餅」です。

 1847年創業の錦梅堂(福井市内片町通り)の初代主人が考案した和菓子が「羽二重餅」の 元祖といわれています。
創業当時、福井藩は松平家の御用達であった錦梅堂の主人が、まろやかな口当たりの菓子を、 お茶菓子として献上したところ、大変喜ばれて召されたのが起源。
キメが細かくソフトな触感が絹織物に似ていることから、「羽二重餅」と呼ばれるようになったらしい―。

 元祖羽二重餅の風味を守るため、現在8代目の錦梅堂の店主は、むやみに商品の種類をふやさず、 反面、時代のニーズに合わせて甘味を工夫するなど努力を重ねています。
素材の米は北陸産のものをブレンドし、また餅に包む白餡も吟味された自家製で、 美味しさをきわだたせています。
勿論、昔ながらの餡なしの羽二重餅もあり、絹織物の羽二重以上に全国ブランドの福井の銘菓として、 さらにみがき上げられています。