No.179 かるた王国 2016(平成28)年4月号掲載


 この春かるたを題材にした映画が封切られていますが、我が福井は「かるた王国」です。競技人口も多く、競技かるたA 級資格以上の全国大会にて優勝の常連とのこと。 この1 月近江神宮で行われた競技かるた名人位戦では、福井県越前市の方が名人位を獲得しました。 過去、福井県からは12 回名人位に挑戦し涙を飲んできたとのことで、13 回目にしてようやく手に入れた栄冠だそうです。 そういえば、自分の小さい頃を思い出しても小学校や中学校で百人一首大会が普通に行われていた記憶があります。 他府県の方に聞くと「そういうのはあまり記憶がないな」という方も多いのですが、私が小さい頃から福井は環境が整っていたのでしょうかね。

 競技かるたは「畳の上の格闘技」とも呼ばれています。コンマ秒台で音に反応して下の句の札を取り合います。取り合う札の数は50 枚で、残りの下の句の札は使用しません。 上の句は100 枚無作為に読まれます。これだけでも素人には難しそうですね。実は取った札の数を競うのではなく、自分の手元に25 枚、相手の手元に25 枚ある下の句の札で、自分の手元にある札をゼロにした方が勝ちというルールです。 相手の札を取った場合は、自分の手元の好きな札を1 枚相手に渡して、自分の札を減らします。自分の札の25 枚どう選ぶのか、相手の札を取りに行くのか、自分の札を取ることに専念するのか、戦略や戦術が重要な競技ですね。 集中している時間も長いですし、100m のスタートを100 回やるような緊張感をずっと保ち続ける必要があります。知力、体力を駆使したまさに畳の上の格闘技ですね。手がぶつかると骨折もあるとか。

 かなりの有段者になると、一音目を聞くだけで二音目がわかる、つまり続く音によって前の音が違って聞こえるようです。 勝負を分けるポイントになる部分ですから相当の集中力と経験がなせる「業」なのでしょう。先が見える・聞こえるなんて、社長業を営む私もその「業」を身に付けてみたい、知力・体力・先を見通す力、いやはや夢物語ですね。