No.43 東京という、もうひとつの国 1989(平成元)年9月号掲載


 日本列島には最近2つの国家があると思うようになりました。
それはEC諸国などで、イギリスやフランスなどと克明と国家とが同じ名前で呼ばれていますが、私達の国の表現は日本といわずに、東京と呼ばれているからです。
私達が生活し経済活動の場としている日本が、日本列島にありながら日本国とは別の東京という国として見られている事実は、やはり現実的にとらえざるをえないと思います。

 何故、いま東京なのか、それは世界中で一番多い人口と情報との集積地が東京であり、そのスピードがますますはやまっているからです。
人の集まるところに情報が集まり、情報が集まるところにまた人が集うというように、人間と情報とは 相関関係となっており、それが相乗的な効果となって、より質の高い情報が集まれば、さらに優秀な世界中 の一流の人間が集まる、そしてそこにはいろんなビジネスチャンスが出てくる。
まさに世界の高度情報集積都市国家「東京」の現出なのでしょう。

 これはオーストリアのザルツブルグで毎年夏に開催される恒例の音楽祭でも証明されます。
この音楽祭には世界中の音楽愛好家が集まってきますが、それはカラヤンという世界的指揮者が、 このザルツブルグという都市で活動されその本拠だったから、あれだけの人々が集い音楽祭が成功裡に開催され続けられたのだと思います。
カラヤンなきあとの音楽祭ははたしてどうなのでしょう。
日本列島にある東京は、すでに私達の日本国とは異次元の国として今や動き出しています。
いやすでに巨大で完全な世界の別な都市国家として、どうにもコントロールが出来ない巨大なパワーがついてしまったようです。

 その東京に私どもも如何にアクセスするか、目下その方策を考えていますが、場所もさることながら、最も重要なポイントは誰からも慕われるキーマンを得ることだと思います。
その人柄をベースにユーザーや代理店様は勿論、大勢の皆様が気楽に出会い話合える広場、俗に言う井戸端会議が出来る、そんな場所をつくりたいと願っています。