No.60 日本への期待――ヨーロッパの風から 1992(平成4)年7月号掲載


 私共の東京フォーラムセンターで開催している「はいてく寄席」は、 この6月で4回目を数えセンターの名物行事に定着しました。
6月24日の4回目には、初回の講師の東銀リサーチインターナショナル社長、 本田敬吉さんに再登場ねがい久しぶりに歯切れのよい話を伺いました。

 本田さんは国内外で著名なエコノミストの1人としてあまりにも有名な方で、 はいてく寄席の6月24日開催はスイスで開催された国際会議のナマ情報を、 そっくりそのまま伺うことで設けられたイワクつきの寄席でした。
その会議は60年間も続いている権威のある格調高いもので、 正式には「国際商業銀行エコノミスト年次総会」という、16ヶ国22名が参加した会議です。
日本からは本田さんを含めて2人が代表として参加、スイスはサンモリッツ郊外で開かれたとか。
各国の著名なエコノミストが一堂に会し、本音で語りあえることでも意義深いものがあると思います。

 今回のはいてく寄席は、その会議を終えて帰国したての本田さんからの最新ヨーロッパ事情を含め、 世界経済は、そして景気はどうなるのか、わかりやすく解説いただきました。
本田さんは21世紀初頭までの中期見通しの中で「大いに興味あるポイントとして世界の技術指向の 予測を@研究開発投資A環境対応投資Bヘルスケア投資の3つの投資が今後、 爆発的に拡大する」といわれたことです。
やはり産業構造が大きく変革するのは確かな流れであることが、はっきりした気がします。
少なくとも私達の身の回りで今まで経験している、全てのシステムや商品が 地球的な規模で変化しつつある。
その変革に応えるキーテクノロジーは、半導体であり、光技術であり新素材、 バイオテクノロジー等と考えざるをえないと思います。
これらの技術は日本が世界でトップグループにあることは、 私達にとって幸せなことといわねばなりません。

 さらに日本のイノベーション力、生産性の力強さ、そして貯蓄率の高さによる資金力などに、 「世界の期待が日本に集まっている」とも発言された本田さんの口振り。
物作りをしている私達、企業として知恵と創造力で地球の環境変化に対応したり、 人にやさしいシステムや商品づくりで貢献せねばと、気負っているところです。
世界から私達日本への期待に応えるべく――。