No.78 敗戦、いま改めて 1995(平成7)年7月号掲載


 終戦、いや敗戦いらい50年の時がたち今やG7の常連国になった日本。
この日本が最近、何かおかしい軋みが感じられてなりません。
それを裏付けられるような話を、この半年間に飛び回った海外の皆さんから聞かされました。
それは私にとって大変ショッキングなものでした。

 「今、改めて日本は敗戦のつらさ、みじめさを味わうだろう」と言ったオランダ人。
「既に'80年代半ば以降、パートナーからライバルへ日米関係は変わっている。
日米安保は今や事実上存在しないのだから、自国の安全保障は自ら考え実行しなければなるまい」 とアメリカ人。
「日本はGNP第2位、そしてアジアの優等生。しかし、いくら呼びかけてもリーダーシップを 取らずアメリカ一辺倒では、これからのアジアでの仲間づくりの場に日本は正面に迎えられないと思う。 事によってはお呼びもかけられないかも」と言ったシンガポール人。

 戦後、アメリカのライフスタイルに憧れ、ひたすら経済成長に邁進し、 物による国際化が進んだ結果、GNP2位を実現。
大幅な貿易黒字をもつ日本が世界からみると「何を主張しているのか、哲学もないし、 ただアメリカに追随している姿は、なんとも納得しかねる」のでしょう。

 今や57億人の中の1億2,500万人の日本で、日本語しか通じないことは、 グローバル化している社会の中では意志の疎通もままならず、インターネットに代表されるような コミュニケーションが出来ないことは、すでに世界の人々から日本が忘れられる運命にあります。
この点を是非、私達が変化させていかねばなりません。
私達は常に世界市場を意識し、バランス良く船を進め、いつでも必要とされる企業のあり方、 人のあり方を追い求めていかねばならないと、つくづく考えた次第です。