No.30 鳥浜貝塚 1987(昭和62)年9月号掲載


 福井は日本のドマン中「日本のヘソ福井」第30回目は縄文時代に使われたとみられる、 日本最古の丸木舟等が発見され一躍有名になった「鳥浜貝塚」のおはなし。

 福井県は敦賀の西方、JR西日本小浜線三方駅から、西に約1km、はす川河口にある60m四方ほどの 遺跡で、縄文時代の草創期から前期の低湿地性の遺跡として知られています。
これまで数多くの遺物が出土していますが、なかでも日本最古といわれる丸木舟が有名です。
杉の大木を二つに割り、中をくり抜いて造った長さ6m、幅0.6mほどの舟で、 スギ材の木目が鮮やかに見えるほど。
このほか、縄文人が使っていた日常生活品や装身具、縄文の森の変遷がわかる草木類など、 何万点にも上る遺品が見つかっており小浜市の福井県若狭歴史民俗資料館等に保存されています。

 「若狭なる三方の海の浜清みい往き還らひ見れど飽かぬかも」とその美しさが「万葉集」に うたわれるほど、古来よりも福井の三方は景勝地でありました。
その三方町鳥浜字高瀬に、南北に走るはす川の支流、高瀬川との合流点、 高瀬川の河川改修工事で昭和37年3月に発見されました。
日本の中心地福井で、6,000年前に栄えたと思われるムラが、まるで縄文人の タイムカプセルのように蘇る「鳥浜貝塚」。
日本の中心として栄えた遺跡を一度ご覧になられては――。