No.175 見えるもの・読めるもの・読まなくてよいもの 2014(平成26)年10月号掲載


 攻守交替の区分が明確なスポーツとそうでないものがあります。野球は前者、一方、サッカーやラグビーは後者の攻守交替が混在したスポーツではないでしょうか。

 一般的に球技は、ボールを保持している側が主導権を握って攻めているように見えます。 しかし、サッカーでは、ボールを保持せず守勢一辺倒のように見えてボールを追っている側が肉体的・精神的に全くストレスのない状態の場合、どちらが攻めているのか分からなく見えます。 攻められているようで実は相手に攻めさせている、虎視眈々と相手ボールの奪いどころを探っている「おおよそ失点などしないから相手にボールを持たしておこう」「ボールを奪ったら一気呵成に敵ゴールに襲いかかろう」こんな戦術もあるようです。

 「攻撃は最大の防御なり」自分が攻撃しているうちは相手には攻撃されない必勝法とのイメージがありますが、その攻撃も相手に凌がれてしまえば、一気にピンチに陥って形勢逆転される確立も高くなるでしょう。 試合の流れの中で頻繁に攻守交替が行われた時、正にその瞬間に試合中最大のエネルギーが発散され得失点が生まれる、よくあるケースです。

 サッカーでは、個人能力の総和が相手より下回るチームはより多く走らないといけません。 自分達がボールをキープしておけないので、相手が使えるスペースを消して失点リスクを減らす為にスペースをできるだけ埋めなければいけません。 しかし、自分と相手の戦力を分析し、一番合理的なやり方でボールを奪い、最高の攻守交替を繰り出せば、相手を仕留めることも可能です。 ビジネスの世界でも、潤沢なリソースが無くともやりようはあると言うことですかね。 自分と相手を正確に分析した上で、最も合理的に勝負に持ち込む、ブラジルワールドカップで日本が惨敗したのは、分析の正確性が不足していたのかも知れません。

 表面的に見える優劣ではなく、深層に流れる本質的な分析を施し急所を突く、万事こんな風に出来たら愉快痛快この上無いと思います。 但し、皆様ご伴侶には、こんな分析は無用かと思いますが、、。