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ユーザーを訪ねて

2017年7月号のユーザーを訪ねて

No.170

製品カテゴリ:H.Plus-400VX-1000VX-1500

工作機械のOEM生産で創業し、修理・オーバーホールから据付・指導まで工作機械のトータルサービスを行う

株式会社スカイ 様

 今回のユーザーを訪ねては、福井県鯖江駅から西へ車で 10分の株式会社スカイを取材いたしました。取材には佐 飛勝則社長にご対応頂きました。

 会社名のスカイは空の意味です。創業者である佐飛社長 が会社名を決める時に、無限という言葉が好きでしたの で、無限に広がっている空を意味するスカイと決められた とのことです。しかし、創業当時は電話でスカイですと言 うと、何をしている会社か分からず切られることが多かっ たそうです。

47歳での創業、そして平成28年に創業20周年

 「福井の旋盤を作る工作機械メーカーに入社し、長年部 品加工を担当していました。その会社が倒産し和議で再建 しましたが10年後に再度倒産。そして新潟の会社に買い取 られました。その会社はマシニングセンタとレーザー加工 機を作っていました。残念ながらこの会社も景気が悪く工 場閉鎖となってしまいました。平成8年4月でした。自分の 行く道を考え、サラリーマンでいくか、起業するか悩みま した。部品加工を行っていたので部品加工での創業を考え ましたが、近隣の鯖江市は眼鏡産業の町なので部品加工業 が多くあり太刀打ちできない。しかし、組み立てを行って いる会社は殆どなかったので組み立てでの創業を決意しま した。そして、旋盤を作っていた経験を活かそうと岐阜県 にある旋盤メーカーのOEM生産を行う決心をして、社員 2名と私の3人で4ヶ月間その工場で研修を受け、福井に戻 り旋盤のOEM生産を開始しました。これがスカイの始ま りです。妻が不動産関係に勤務していたので、工場を探し てもらって契約を行い、日曜日毎に福井へ戻って創業の準 備をしました。創業当時は、3人で月5・6台の旋盤を作っ ていました。確実に実績を上げたところ、完成した旋盤の 据付まで行うことになりました。それで新たに一人採用し 旋盤メーカーで研修を受け、据付業務を担当しました。そ の社員が田中宏邦工場長です。月日は早いもので平成28年 に創業20周年を迎え、記念式典を従業員と家族を招いて開 催しました」と創業当時を語る佐飛社長。

自社ブランド「SKY100」の開発

 佐飛社長は、創業より10年以内に自社工場と自社ブラ ンドを持つとの計画を持っていました。創業より9年目に 現在の場所に工場を完成することが出来ました。

 「福井県内の大手企業からマグネットを切断する機械の 修理やオーバーホールの仕事を請けていました。その実績 が認められ、その企業から、マグネットを切断する機械の 新規開発の依頼がありました。しかし、今までOEM生産 のため図面は支給されていたので、当社には設計できる人 が居ません。その時に工作機械メーカーに長年勤務してい た技術者を採用し、今までの経験から機械構想を彼に伝え 開発が始まりました。完成には半年かかりましたが平成 18年2月にマグネット切断専用機“SKY100”の試作 機1号機が完成しました。創業9年目で自社ブランドを持 つことが出来、本当に嬉しく思いました。その性能が認め られ、大手企業の国内研究所やタイやマレーシアにも納入 しました」と佐飛社長。

マツウラの立形マシニングセンタMC-2000Vを設備

 「SKY100の部品製作には大型のマシニングセンタが 必要になりました。門型のマシニングセンタを検討してい ましたが、マツウラにX軸ストロークが2mの立型マシニ ングセンタがあることを知り、平成19年にMC-2000Vを 設備しました。福井県内には大型部品の加工をする企業は 少ない状況なので、様々な企業から部品加工依頼があり、 MC-2000Vは常にフル稼動状態になりました。これに対 応するために平成26年にマツウラの立形マシニングセン タVX-1000、平成27年1月にVX-1500を設備しました。 更に複雑な形状が増えてきた工作機械部品を加工するため に同年12月に横形マシニングセンタH.Plus-400を設備しました。今後は本格的に部品加工を経営の一つの柱にして いくつもりです。福井県内では大型部品加工が出来るとこ ろは少ないので、十分市場はあると考えています。機械商 社に勤務していた息子が入社し、一緒に仕事をしていま す。“親父はどんどん設備してくれ、俺が返済をしていく” と息子は頼もしく言ってくれています。5軸加工機や長時 間無人加工システムの導入も考えていますが、将来的にこ の工場を部品加工専用工場として、組み立ては別の工場で 行う計画です」と佐飛社長。

人材確保に注力

 「平成20年のリーマンショック時には仕事が激減し、 中小企業緊急雇用安定助成金を申請して社員教育やQC サークル活動を行いました。しかし、不景気の時には優秀 な人材が採用できると考え、人材募集を行いました。その 結果工作機械メーカーでの職務経験がある人材の採用が出 来ました。その人材はリーマンショック後の当社業績に多 大な貢献をしてくれました。当社の誇りは年齢のバランス の良さです。10代~20代が8人、30代が10名、40代が 8名、50代~60代が2名です。よく中小企業では社員の 高齢化が進み、若手が居ないと聞きますが、当社は若手が 戦力になっています。例えば、普通高校を卒業した若手社 員がある工作機械を使わせて欲しいと申し出がありまし た。その機械はベテラン社員が使っていましたが、思い 切って彼に挑戦させました。そうしたところ、彼は挑戦的 な条件で加工を行い機械の性能をフルに発揮させました。 若手社員の挑戦がベテランの奮起を促し、技術力がアップ しました」と佐飛社長。

機械移設事業への参入

 「当社は旋盤OEM生産と移設・指導、また工作機械の オーバーホールと設置を行ってきました。すると、工場増 設や新規設備の時に、古い機械の移設を依頼される時が あ りました。大型の機械は工場にピットを掘って設置されて いる場合もあり、重量物を扱う業者との協業となります。 機械メーカーは新規設備を行いますが、この様な古い機械 の移設・据付は行わないケースが多いので、当社の業務は 喜ばれます。そこで、重量物を扱う業者と協力し、積極的 に、この移設業務の請負をしていくつもりです。当社に依 頼があれば重量屋を紹介し、重量屋に依頼があれば当社を 紹介し双方で事業拡大を目指しています。大型機械は簡単 に新規設備に変えることは出来ないので、オーバーホール して使用する場合が多くあります。移設だけでなく、その 機械のオーバーホールも出来ることは当社の強みです」と 佐飛社長。


 佐飛社長は勤めていた会社の倒産を2度、更に工場閉鎖 を経験して、サラリーマンから起業されました。  「47歳の創業でしたので、遅いと言われました。しか し、意外と陽気であったので、苦労は苦労と思いませんで した。借金ばっかりでしたが、家内は一度も反対しません でした。現在会社で経理を担当していますが、銀行さんも 会社のことは私に尋ねるよりも、家内に聞いています」と 話す佐飛社長。インタビューで語られる言葉一つひとつに 佐飛社長の誠実さが伝わりました。技術力だけでなく、佐 飛社長の誠実さも、同社の強みと感じた取材でした。

会社情報

会社名
株式会社スカイ 様
本社
〒916-0144  福井県丹生郡越前町佐々生19-2-1
TEL
0778-34-5838
FAX
0778-34-5839
役 員
代表取締役 佐飛 勝則(さび かつのり)
創 業
平成8年5月
設 立
平成8年7月
従業員
33名
事業内容
工作機械関連のユニット製作、工作機械 の修理・オーバーホール・据付、大型部 品加工、自社ブランド専用機製作
URL
http://sky-jpn.com/

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