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ユーザーを訪ねて

2019年10月号のユーザーを訪ねて

No.179

製品カテゴリ:MAM72-35VLUMEX Avance-25

超精密加工機からハイブリッド金属3Dプリンタまで最先端機を設備し、更に開発から設計、加工、組立までの一貫生産を実施

株式会社中村機械 様

 今回のユーザーを訪ねては、JR北陸新幹線の新高岡駅から車で北に30分の距離にある株式会社中村機械様を取材いたしました。取材には、中村友輝専務取締役、加工技術部の山下巧部長にご対応頂きました。中村専務の祖父である中村輝夫氏が昭和44年に自宅で部品加工業として創業され、中村吉延社長は中村専務のお父様です。

「当初は入社する気持ちはなく、大学の商業科を卒業後自動車販売の営業を行なっていました。しかし、5年ほど前に祖父から後を継いで欲しいとの話があり入社を決意しました。今年で入社4年になります」と中村専務。

 同社の主力事業は、各種省力機械の設計・製造と各種部品製造です。部品加工については、多数の工作機械を設備し、微細な部品から大型部品まで対応が可能です。

一貫生産体制が最大の強み

 同社は、開発から設計、加工、組立調整、など一貫した生産体制を構築しています。設計部門では、機械設計、制御設計、プログラミングとそれぞれ専門の技術者が活躍しています。部品加工部門では、マシニングセンタ、NC旋盤、ワイヤカット、レーザーカット等の各種NC工作機械を設備し、試作部品や精密機械部品の加工を行ない、また組立部門では、熟練の技術者が各種機械装置の組み立てを行なっています。このように一貫生産体制により、お客様の短納期要望にも柔軟に対応できることが同社の強みです。

「1台の機械を生産するには、様々な部品が必要です。それらの部品を外部に委託するのではなく内部で生産するために各種の機械を揃えています。一貫して行なう事で、納期的にも融通が利き、また利益面、コスト面でも優位です」と中村専務。

「対応できるワークサイズとしては、米粒サイズから最大で2,000mmまで加工できます。また加工可能な素材も、ステンレス、チタンなど難削材から、鉄、アルミ、真鍮、樹脂まで幅広く対応しています」と山下部長。

超高精度微細加工への挑戦

「±0.5度の恒温室に、超高精度高速微細加工機を3台設備しています。お客様の要求加工精度が上がっているので、もう一桁精度を上げるために、恒温室と機械を設備しました」と山下部長。

「半導体製造装置の部品の中には高精度が必要される場合が少なくありません。この業界で仕事をしていく為に強い武器を持つ必要があるとの経営判断で設備しました」と中村専務。

 サンプルとして、直径0 . 5 m m の丸棒表面上にR0.005mmのボールエンドミルによる加工や、穴径0.08mm×深さ0.5mmの微細穴加工が紹介され、微細加工技術力がアピールされています。

5軸制御立形マシニングセンタMAM72-35V導入

 平成29年6月にMAM72-35Vが導入されました。「J I M T O F 2 0 1 6 のマツウラブースで中村社長がMAM72-35Vの実機を見て導入を決断しました。既に他社の5軸加工機は導入していましたが、今後長時間無人運転は当社に必要との方針で多面パレットを有するMAM72-35Vを設備しました」と中村専務。

「当社にはMAM72-35Vの様に多面パレットを装備した機械はありませんでしたが、現在長時間加工する部品を中心に夜間無人運転を行なっています。また当社にとって最大の利点は、パレット毎に担当を決めて複数の担当者が日替わり、また時間割りで加工できることです。これによりMAM72-35Vで加工できる人材が増えてきました。しかし、CADCAMでプログラムを作れる人材育成が課題です」と山下部長。

ハイブリッド金属3DプリンタLUMEX Avance-25導入

 平成30年10月にLUMEX Avance-25が導入されました。

「中村社長から導入の経緯について『これから、金属3Dプリンタが必要な時代になる。設計する人にも、この機械を見せることで、金属3Dプリンタの加工が当たり前の時代が来る。それをどこよりも早く勉強する』と言われました。営業でお客様を工場案内すると、MAM72-35Vを見て『すごい』、そしてLUMEX Avance-25を見て『更にすごい』と言われます。また私は採用の担当もしてい
ますが、3Dプリンタでモノづくりをしたいと応募してくる学生もあります」と中村専務。

「毎年中村社長は全社目標を掲げます。今年の目標は『固定概念を払拭する』です。正にLUMEXはマシニングセンタで金属加工を行なうという固定概念を覆す機械です。世の中が動き出してからでは遅いので、先に技術・ノウハウを構築していくことが当社方針です。航空宇宙関連の部品では軽量化が求められますので、是非LUMEXで実現したいと取り組んでいます」と山下部長。

 LUMEXの前にはサンプル展示コーナーを設け、見学されたお客様にアピールできるようになっていました。

10月に新工場稼動

 本社工場から車で南東に30分の射水市北高木にある大島工業団地に新工場建設中で、10月には稼動予定です。

「本社工場で部品を製作し、新工場では機械の組み立てを行ないます。当社の方針は、常に先手を打ち、守りはありません。医療や宇宙産業関連への進出を計画しています。富山県内には医療関係で薬や錠剤を作っている会社がありますが、製造ラインを自社で製作せずメーカーから導入している場合では、当社の強みを発揮できません。生産ラインの機械を自社で作っている大手企業への新規開拓を計画しています」と中村専務。

「当社にはシステムエンジニアがいて、生産管理システムを自社開発しています。スマートファクトリー化を進め、情報と物を一致させる取り組みを進めています。またバーコードの付いた工程表で管理し、タブレット端末でそのバーコードを読むと図面も表示されるようになっています。自社でシステムを作っているので修正対応が出来るのが強みです。生産管理システムが一段落したら、工場内の機械を結ぶIoTやAIとの融合も将来考えています」と山下部長。

 実際に工場内でバーコードが印刷された工程表を拝見しました。バーコードをタブレットで読み込むと工程進捗が瞬時に確認でき、2次元の図面が表示されました。従って工場内の機械前には図面がありません。お客様が来られた時に図面が工場内にあることは、他のお客様の目にも触れることになり情報管理で不安を持たれるとのことでした。お客様目線で工場運営されていることを実感した取材でした。

会社情報

会社名
株式会社中村機械 様
本社
〒935-0037 富山県氷見市上泉145-1
TEL
0766-91-5585
FAX
0766-91-1855
代表者
代表取締役 中村 吉延
設立
昭和44年3月
従業員
64名
事業内容
各種機械装置の開発、設計、製造
各種機械加工部品製造
URL
http://nakamurakikai.co.jp

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