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ユーザーを訪ねて

2021年7月号のユーザーを訪ねて

No.186

製品カテゴリ:MAM72-35V

業界屈指の対応力で急成長する

東北江南株式会社 様

 

今回のユーザーを訪ねては、東北自動車道の二本松ICから車で15分の距離にある東北江南株式会社です。取材には遠藤敏晶代表取締役に対応頂きました。樹脂加工業界で屈指の生産量を誇る同社は、多品種・少ロット加工への対応力に強みを持っています。特に半導体製造装置向けや、液晶製造装置向けの樹脂加工における技術力の高さが評価され、創業から現在に至るまで、堅調に事業を拡大しています。遠藤取締役は平成11年に同社に入社。製造部門でマシニングセンタをはじめとする工作機械のオペレーションを学んだ後、平成26年に代表取締役に就任されました。

販売事業の継承、加工事業の開始

 

同社の歴史は、昭和55年9月、神奈川県に本社を置くゴム・樹脂製品販売会社『江南ゴム』の東北営業所として開設されたことから始まります。遠藤取締役の父である遠藤昭雄会長は、当時『江南ゴム』に勤務されており、退職を機に東北営業所の経営権を継承する形で事業を開始。平成 4年に、現在の『東北江南㈱』を設立します。設立から1年程は、前身となる企業と同じくゴム・樹脂製品の販売を中心に事業を展開。その後、樹脂看板や工作機械用樹脂カバーの需要増を受け、平成 5年に工業用プラスチックの加工事業に乗り出します。当初は中古の旋盤とマシニングセンタを購入し、加工事業をスタートしました。以降、同社は順調に事業を拡大し、平成8年には生産能力増強のため、現在の所在地である福島県二本松市に本社を新築移転しました。

事業拡大と東日本大震災

その後も主力製品である半導体製造装置向け樹脂製品を中心に堅調に事業を拡大します。平成18年には本社工場の敷地内に計4棟の工場棟を建設するまでに成長。平成19年3月には中国蘇州に現地法人を設立するに至ります。順調に成長を遂げる最中であった平成23年、東北地方に甚大な被害を及ぼした東日本大震災に見舞われます。同社が本拠地を構える二本松市でも最大震度6強を記録。同社の設備も相当なダメージを負いました。しかし、創業当時から培ってきた細やかな対応力を武器に事業を継続。顧客からの安定した受注に後押しされ、今日では樹脂加工業界でも屈指の生産能力を誇る企業にまで成長しました。

最初のMAM72-35V

「事業を拡大する中で、多様化する顧客のニーズを満たすために、生産工程の効率化を図る必要がありました。ボトルネックとなっていた加工物の持ち換え作業の効率化を目指し、5軸マシニングセンタの設備を検討しました。若手エンジニアが主体となり、数々の勉強会に参加。5軸マシニングセンタに関する知識を深めるなかで、マツウラのマシニングセンタに出会いました」と語る遠藤取締役。5軸機の選定にあたり、遠藤取締役や昭雄会長も直々に、多数の勉強会に足を運んだとのことです。他社製品との比較検討を重ねた結果、スピンドルの精度の高さ、自動運転の安定性を評価し、平成31年1月、同社初のマツウラ製品となるMAM72-35V の設備に至りました。
「MAM72-35V は5面加工が必要な製品の量産で活躍しています。従来の3軸機で生じていた、ワーク持ち換えのロスも解消され、生産性が向上しました。特急品への対応にも力を発揮しています。多品種・少ロットの受注にも対応している当社では、短納期に対応できるメリットは大きいです。設備当初は何度かトラブルもありましたが、操作方法に慣れてからは安定的に稼働しています。マツウラのマシニングセンタは全体的に“しっかり動く”という印象。5軸切削加工の精度や割り出し加工の使用感にも満足しています。マツウラ独自の衝突防止機能『IPS』の精度も高く、自動化・無人化への安心感もあります。専用コードが必要となる他社製品と異なり、Gコードで制御できる素直な操作性が、若手オペレーターにとって使い勝手が良いとの声が、現場からも挙がっています」と語る遠藤取締役。

2年間で4台のマツウラ製マシニングセンタを設備

最初のMAM72-35V の設備以降も好調な受注が継続し、更なる生産能力増強が必要となりました。1台目の設備から約1年後の令和2年2月に、2台目のMAM72-35V を設備。その5 ヶ月後の同年7月には3台目のMAM72-35V を設備しました。リピートを決めた背景について遠藤取締役は「最初のMAM72-35V の設備後ほどなくして、1台では加工が追いつかないほどの受注を抱えました。1台目の使用感にも満足していたため、2台目以降もMAM72-35V を増設する運びとなりました」と振り返ります。立て続けに3台のMAM72-35V を設備した同社ですが、さらに設備増強は続きます。令和3年4月には、マシニング+旋削+研削の3つの機能を1台に集約した5軸複合マシニングセンタCUBLEX-35 を設備します。
「半導体製造装置向けなどで樹脂加工の需要が急増しています。当初は、引き続きMAM72-35V の設備を検討していました。しかし5軸マシニングセンタの増設は急務だったため、ちょうどそのタイミングで即納が可能であったCUBLEX-35 の設備を決めました。受注の増加に対応するため現在CUBLEX-35 は、既に設備済みのMAM72-35V と同じく、量産用途で使用しています。将来的にはCUBLEX-35 の旋削機能を活用した、新しいモノづくりに取り組みたいと考えており、現在、新製品の開発を進めています」と遠藤取締役は今後の展望を語ります。

『お客様の満足は私たちの満足です。』の実現にむけて

無人化・自動化における安定感は、生産効率の向上だけでなく、同社の人材育成にも良い影響を与えていると言います。
「以前は機械のオペレーションに追われていたベテラン社員達が、若手社員の教育に時間を割けるようになりました。当社の未来を担う若手の育成にも、今後一層注力することができます」と遠藤取締役。約2年間のうちに4台という、異例のハイペースでマツウラ製品を設備した同社。現在も半導体製造装置向けを中心に樹脂加工のニーズは根強く、同社の更なる成長を予感させます。「今後は食料品製造分野など新たなマーケットの開拓にも力を入れたいです。当社のモットーである『お客様の満足は私たちの満足です。』の実現に向け、日々挑戦を続けていきます」と語る遠藤取締役。顧客満足を第一に考え、難度の高い要望にも怯むことなく対応することで、今日まで成長を続けてきた同社。今後も業界での存在感をより一層高めていかれることでしょう。


本稿の取材後、写真と動画撮影のため、マツウラ製品4台が設置されている第5工場にお邪魔しました。4台のマシニングセンタが至近距離でフル稼働する姿は圧巻です。生産性の効率化を叶えたマツウラのマシンは、従業員の皆さんの働きやすさにも貢献しているとの事です。撮影の傍ら、入社後間もないという女性オペレーターが手際よく、4台のマシニングセンタを操作されている様子が印象的でした。インタビューと工場風景の動画は、記載のQRコードを読み取り、ご視聴頂くことができます。また、当社ホームページでも公開中です。ぜひご覧ください。

  • 東北江南株式会社-会社外観
  • 東北江南株式会社-遠藤敏晶 代表取締役
  • 東北江南株式会社-令和3年4月に設備したCUBLEX-35
  • 東北江南株式会社-3台のMAM72-35V

会社情報

会社名
東北江南株式会社 様
本社工場
〒969-1513 福島県二本松市小沢字柳原72-4
TEL
0243-61-3491
FAX
0243-53-2770
役員
代表取締役 遠藤 敏晶
設立
平成4年5月
従業員
244名
事業内容
工業用プラスチックの切削加工及び組立、 ゴム・樹脂製品の販売
URL
東北江南株式会社

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