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シングルorダブル

令和5年新春号のシングルorダブル

No.207期待に応える

 メーカーの常としてお客様の声に真摯に耳を傾けることは、言わずもがな大変重要です。私は、国内外を問わず展示会に出席し定期的に各地域のお客様やディーラーのところにお邪魔しています。その折、色々なお話を聞いたり実際に現場を見たりして様々なご意見を頂戴する機会があります。その中には、お褒めの言葉をいただくことも多いですが、機械の不具合やサービスの受け答えから対応時間まで色々厳しいご意見をいただくこともあります。それらを持ち帰り、褒められたことも皆に伝えますが、厳しい意見についてどう対応するか対策案を検討するわけです。しかし、これらに対し全てレスポンスよく対応し実行出来ているかと問えば、正直必ずしもそうではありません。
 生産財である工作機械は、加工精度良く安定して稼働し、止まったら即サービスして早期復旧することをお客様はメーカーに期待しています。メーカーとしてお客様の期待値以上の価値を提供することを目的として皆で日々業務に励んでおりますが、人が関わる故に時に思いがけない不具合が起きてお客様にご迷惑をおかけすることがあります。その時に即アクションを起 こし、早期に原因を特定して正しく直すことに心がけておりますが、最近の自動化・無人化の機械は更に複雑になっており、原因にたどり着くまでの時間が思いの外かかったりします。それ以前に不具合を起こさないことが重要です。そのためには、設計から組み立てまで各段階で必要な確認や検査を実施し、単に漠然と作業するわけでなく、何ゆえの機能かを正しく理解した上で作業する、各自のものづくりの勘どころ・気づきが鍵となります。これを養うには、単に教育として上位者から一方通行で教えるのではなく、訓練として教えられた方が、実際にどこまで理解しているか自身でやってみた結果の確認が重要です。どうも教育の時間は割いているが、しっかり理解しているかの確認作業の訓練の時間が不足しているように思われます。本年からこれまで以上にここに重点を置いて全社を挙げて実践的な活動を実施して参ります。
 新年に当たり、引き続き選ばれる理由にこだわってお客様のご期待に応えられるよう精一杯努力して参ります。

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